◆too 形容詞/副詞 to do:~すぎて…できない
例:She is too fat to ride a horse.
彼女は太りすぎて、馬に乗れない。
一般にこれをtoo to構文と言います。
まず、tooとtoの意味をそれぞれ説明します。
●tooのイメージは「上乗せ」
①~もまた
I know him too. 私も彼を知っている。
②~すぎる
She is too shy. 彼女は恥ずかしがりやすぎる。
tooは、通常部分に上乗せするイメージです。
例文で考えると、「①~もまた」の“I know him too.”は、「〇〇は彼を知っている」に「私」という上乗せがされて「私も知っている」です。
「②~すぎる」の“She is too shy.”も、通常のshyに上乗せされて、「許容量を超えてshy=恥ずかしがりや過ぎる」という意味です。
●to不定詞は「~することへ向かう」
to不定詞は、前置詞to「~へ」+原形動詞が「~することへ向かう」という意味で使われたことからいくつかの意味を持つようになりました。
たとえば、「~するため」は、「~へ→~することへ向かう→~するために向かう(目的)」という具合に派生しました。
【参考】to不定詞が「~すること、~するため、~して(感情)」になる理由
◆too 形容詞/副詞 to do
too形容詞・副詞は「(許容量を超えて)~すぎる」、to doは「…することに向かう」が根本的な意味です。
too 形容詞/副詞 to doを言い換えると、
「(許容量を超えて形容詞/副詞)すぎる、…することに向かうには」
→「(許容量を超えて形容詞/副詞)すぎるので…できない」 となります。
例:She is too fat to ride a horse.
彼女は太りすぎて、馬に乗れない。
彼女は(許容量を超えて)太りすぎ→馬に乗ることに向かうには
⇒彼女は太りすぎて、馬に乗れない
◆too 形容詞/副詞 for 人 to do
~すぎて、人は…できない
例 She is too fat for him to lift her.
彼女が太りすぎているので、彼は彼女を持ち上げられない。
too to構文では、間に「for 人」を挟むことで、主語以外の「人」がto doできないという意味に変わります。
なぜforを使うのかというと、forがもともと「〜の方向へ」という意味だからです。そこから、「~の方向へ向かう→~に対して向かう→~に対して」というように対象の意味に派生しました。
これをtoo to構文に使うと、
⇒S is too 形容詞・副詞 for 人 to do
=Sは~すぎる、(人)に対して、…することに向かうには
=Sは(人)にとって~すぎる、…することに向かうには
=Sは~すぎて、(人)は…することに向かえない
=Sは~すぎて、(人)は…できない
例:She is too fat for him to lift her.
彼女が太りすぎているので、彼は彼女を持ち上げられない。
⇒彼女は太りすぎ(too fat)→彼に対して(for him)→持ち上げることに向かうには(to~)
⇒彼女は太りすぎて、彼は持ち上げられない
ちなみに前置詞toも「~へ」という意味から、「~へ向かう→~へ対して向かう→~に対して」という対象の意味を持っています。
そのため、かつては「for 人 to do」だけでなく、「to 人 to do」という表現もありました。
しかし、「to 人 to do」だとtoが2回続いてややこしいからなのか、中英語期(1100~1500年)には廃れてしまい「for 人 to do」という表現が今日まで残っています。
【参考】「for 人 to do」は形式主語構文でも使われる
●It is 形容詞/副詞 for 人 to do
人が~することは…だ
例 It is necessary for you to go there.
君はあそこに行く必要がある。
⇒It is 形容詞/副詞 for 人 to do
=(形容詞/副詞)だ、人に対して、~することは
=人にとって(形容詞/副詞)だ、~することは
=人が~することは…だ
例 It is necessary for you to go there.
君はあそこに行く必要がある。
⇒必要だ、あなたに対して、そこに行くことは
=あなたにとって必要だ、そこに行くことは
=あなたがあそこに行くことは必要だ
このように、too to構文に限らずto不定詞の意味上の主語を表す時は「for 人 to do」という形で表されます。
⇒次は中学生を苦しめる関係代名詞
関係代名詞にthatを使う理由(関係代名詞①)