◆天気・時間を表す主語はit
It is rainy today.今日は雨だ。
天気
It’s ten o’clock now. 今は10時だよ。
時間
●天気、時間を表す主語がitになる理由
そもそも、女性を指す言葉はshe、男性を指す言葉はheであり、人間ではない「モノ」を指す時にはit(それ)が使われてきました。
そのため、天気などの自然現象、時間といった人間でないものを表す時にも、itを主語として使ってきたという歴史があります。
◆形式主語構文
It is 形容詞・名詞 to do(~すること)
It is 名詞・形容詞 doing(~すること)
It is 名詞・形容詞 that S V(SがVすること)
=~することは「形容詞・名詞」
例
It is expensive to live in Tokyo.
東京で暮らすことは高くつく。
It is fun playing soccer with Tsubasa.
翼とサッカーをすることは楽しい。
It is fortunate that he could marry her.
彼が彼女と結婚できたことは幸運だ。
●形式主語構文にitを使う理由
形式主語構文というと難しそうですが、要は「~することは…だ」という文のことです。つまり、主語が「~すること」の文。
「~すること」は、天気や時間と同じく「事」って言っている時点で人間ではありません。そのため、主語にItが使われてきました。
この「~すること」を英語に直すと、to不定詞を使った「to do」、動名詞の「doing」、thatを使う「that SV(SがVすること)」の3通りになります。そして、「~すること」がどうしたのかというと、「is 形容詞・名詞」です。
まとめると 「It is 形容詞・名詞 ~すること(to do、doing、that SV)」という形になります。
It is impossible to be wise in a day.
一日で賢くなることは不可能だ。
でも、普通に考えると、「~すること」が主語なら、To do、Doing、That SVを文頭に置いて、↓のようになりそうですよね。
To be wise in a day is impossible.
一日で賢くなることは不可能だ。
確かにこれでも意味は通じます。ただ、歴史的には「~すること」を主語にする時は、むかーしからItを文頭に置いており、To do is…という表現は後からできたそうです。そして、Itを文頭に置く表現が今でも一般的です。
そのため、英語の先生のなかには「 『~すること(To do、Doing、That SV)』を文頭に置くと、主語が長くなり動詞がなかなか出てこなくてバランスが悪い。だからItを文頭に置く表現になった」という説明をする人がいますが、歴史的には逆の説明だといえます。
⇒次はtoo to構文
too~ for 人 to doが「~すぎて人は…できない」になる理由(to不定詞⑦)