◆受動態で使われる動詞

 感情を表す動詞(喜ぶ、失望する)、「傷つく」、「生まれる」は、be 過去分詞という受動態で表されますが、これにも理由があります。

 

 

・感情を表す動詞
 
be surprised at~:~に驚く
 be disappointed at~:~に失望する
 be pleased with~:~が気に入る
 be delighted with~:~に大喜びする
 be satisfied with~:~に満足する
 be interested in~:~に興味をもつ


 例 We were suprised at her marriage.
     私たちは彼女の結婚に驚かされた。
 
 感情は自分の外にある原因によって生じさせられるものです。日本語だと、喜ぶ、失望するなど自ら進んでその感情になったかのように自動詞で表現しますが、理屈的に考えると、感情とは自ら進んでその感情になるものでなく、自分ではコントロールできない外的な要因によって生じさせられるものです。例えば、 「大切な友人を亡くす」→悲しい思いをさせられるなどです。
 そのため、日本語の「驚く」は、英語では「驚かされる(be surprised)」と表され、感情を表す動詞は受身で表現されます。



・傷つく

be hurt

be injured

be wounded

※hurtはhurt(原形)-hurt(過去形)-hurt(過去分詞)です。


 例 He was hurt in a accident.
    彼は事故で怪我をした。

 「傷つく」が受動態で表されるのも、自分の体は自ら進んで傷つけるものではなく、自分以外の存在によって傷つけられるのが普通だからです。そのため、hurt「~に傷をつける」を受動態して、「傷つけられる→傷つく」となります。

 

・生まれる

 be born
※産む:bear-bore-born


 例 He was born in 1985.
    彼は1985年に生まれた。

 

 「生まれる」が受動態で表されるのも、赤ん坊は自ら進んで生まれるのではなく、両親によって生まれさせられるものだからです。そのため、be bornで「生まれさせられる→生まれる」となります。

 この辺の表現は、日本語より英語の方が論理的です。


⇒次は以前説明したto不定詞の補足です。
  willとbe going toを使い分ける理由(to不定詞④)



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