◆have been to:~に行ったことがある(経験)

例 I have been to Tokyo.

私は東京に行ったことがあります。

 

◆have gone to:~に行ってしまった(完了)

例 He has gone to Tokyo.

  彼は東京に行ってしまった。

 

 

●have been toが「~に行ったことがある」になる理由

beenはbe動詞の過去分詞です。

そして、be動詞の本来の意味は「存在する」です。

 例えば、シェイクスピアの『ハムレット』の"To be, or not to be."「生きるべきか、死ぬべきか」は「存在するべきか、存在しないべきか」を意訳したものです。

 ちなみに、beが「イコール」を意味するとも言われる理由は、「主語 be ~」を「主語は~な状態で存在する」と訳さなくても、主語は存在するのが当たり前なので、「主語は~な状態だ(主語=~な状態)」と訳すからです。

 例 He is happy.

   彼は幸せな状態で存在する。

   →彼は幸せだ。

 

       He is there.

   彼はあそこに存在する。



 一方、このtoは「~につながっている」という意味を表します。
 been toで「~につながって存在した状態」です。

 なぜtoで「つながっている」という意味になるのでしょう。
 前置詞toの基本的な意味は明確な到達点です。
 そのため、基本的には「~へ」という意味になるのですが、これを絵にすると今いるところと到達点がしっかりとつながっているイメージにもなります。そこから「~とつながっている」という意味になることがあります。
owe12


 こうした理由から、have been toを直訳すると、「~につながって存在した状態(been to~)を現在持っている(have)」になります。
 「~に存在した」は下図のように「gone to:~に向かった(~に行ってしまった)」後で、実際にそこに着いて(=その場所とつながった状態で)存在していたという意味なので、「have been to」は「~に存在した」→「~に行ったことがある(経験)」となります


been to


 

●have gone toが「~に行ってしまった」になる理由

have gone to~は「~に行った(向かった)状態を現在持っている」が直訳です。

「been to」と違い、まだ「~に行った(向かった)状態」であり、「~に存在した状態」には達していません。

つまり、「~に行ったことがある」という状態に達していないため、have gone to~では「~に行ってしまった」という意味になります。


gone to



⇒次は現在完了でよく使われるyetについて
 
yetが[まだ][もう][いまのところ][しかし]になる理由 (現在完了④)


戻る7